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米国のミレニアム世代で広まるFIREで早期リタイア・経済的独立を得る方法

30代でセミリタイアを実現したガネゾウ(@gane_free)です。

皆さんはアメリカで一部のミレニアム世代から支持を集める、「FIREムーブメント」という動きをご存知でしょうか。「FIRE」とはその頭文字から「早期リタイアから経済的に自立すること」意味する言葉です。価値観の多様化に伴って、30代という若い年齢から早々に会社を辞め、投資や資産運用、倹約という方法で独立する人が目立ち始めています。

日本でも、「自由にのんびり暮らしたい」と望む人は過半数の52.4%に達し(内閣府調査)、今までなら当たり前だった、大学卒業後の就職活動や終身雇用といった考え方に疑問を感じる若者が増えています。

FIREを支持する若者たち、いわゆるミレニアル世代は、65歳まで働き続けるという伝統的な生き方に疑問を抱きつつあります。ある程度まとまった資産を築いたら早期退職して、あとは年収が仮に下がったとしても、好きな場所で好きなことを仕事にして生きていこうとしているわけです。

年収1,000万円を目指して一生働くか、早期退職で自由に暮らすか。FIREから学ぶ人生哲学を知っていただきたい。

では、どのようにすれば日本でもFIREを実現し自由な暮らしを手に入れられるのでしょうか。この記事ではその方法を解説しながら、FIREのメリット・デメリットなど客観的な情報にも焦点をあてていきます。

 20代から30代の若者の支持を集める「FIRE」とは

アメリカはサンフランシスコで一人暮らしをするトム(仮)は現在31歳。1年前まではシステムエンジニアとして年収14万ドル(約1,500万円)を受け取っていましたが、職場を早々にリタイアし、今では悠々自適な生活を満喫しています。

サンフランシスコでは生活費が高いことでも知られますが、彼の年収だとそれなりに余裕を持って暮らせることも珍しくありません。しかり、トムはエンジニアとして稼いだ収入のほとんどを貯蓄と投資に回し、生活費はできるだけ倹約して生活することを選びました。

自宅は約45平米の家に住み、米や豆類を主食にして月々の支出は1,000ドルほどと質素な生活を続けている。その甲斐もあって一か月の内、約9,000ドルは貯蓄と投資に充てることができています。既に20代の頃から資産運用を開始し、今では30万ドル(約3,300万円)ほどの金融資産を形成するに至りました。

 

上記は、「FIRE」を実現する一人のアメリカ人の例ですが、米国では特に若いミレニアム世代を中心に、早々と会社を辞めて経済的自由を確立する動きが目立ち始めています。このようにFIREとは、「Financial Independence, Retire Early=経済的な独立と早期退職」を表す言葉です。

FIREというコンセプトが生まれたのは、「Mr.マネーマスタッシュ」というカナダのブロガーが発端でした。彼は、ソフトウェアエンジニアとして30歳まで働きながら、倹約生活や家計管理、投資、節税方法などの独自見解をブログで発信し、徐々に貯蓄を増やしながら早期リタイアの土台を固めていきました。

その後、30歳で早期退職を実現した彼は、「倹約は解放、決してはく奪とは違う」というコンセプトのもと、支出をいかに抑えて貯蓄率を上げるかに焦点を絞り、自ら経済的な独立を果たしました。Mr.マネーマスタッシュは家族3人で2万4,000ドル(約260万円)程度の支出額を実現しつつも、投資と資産運用によって、週末には家族とゆっくり旅行を楽しめるだけの収入を確保しています。

 

このように、FIREを上手く実現できると会社や組織から解放されるだけでなく、時間にも余裕が生まれる悠々自適な生活環境が手に入ることが分かるでしょう。内実は決して派手な生活を送っているとは言えませんが、彼らにとっての「質素な生活」や「倹約」は1つの美徳として生活に馴染んでいます。

FIREには2種類のタイプがあり、「痩せ型(スリム)」と「肥満型(ファット)」に分かれます。個々人の考え方によって、どのように早期リタイアを実現するか2つの道に分かれるということです。

 痩せ型FIRE

痩せ型のFIREの特徴は、主に倹約に重点を絞っていることです。基本的にFIREを実現する人の多くは、こちらの痩せ型に分類されます。反対に肥満型は収入の増加が中心となりますが、痩せ型のように生活費を絞ったうえで、必要な分だけ仕事で収入を得れば良いと考える方が達成しやすいことが分かるでしょう。

ただし、支出を切り詰めて生活を送るには、それなりの貯蓄や、配当金などのような安定した収入が不可欠です。そのため、痩せ型FIREで完全な早期リタイアを実現する前に、まずはセミリタイアで資産を増やしていこうとする人も多いと言えます。

 肥満型FIRE

肥満型FIREでは倹約よりも、資産を増やして投資収益を大きくすることをコンセプトにしています。痩せ型の考え方よりも、今まで働いてきた収入額や生活レベルを落としたくないという方が多いでしょう。

 

このようにFIREには「痩せ型」と「肥満型」の2種類が存在しますが、どちらかを選んで戦略を立てることも、両方の考え方の良いところだけを組み合わせて活用することも可能です。

今までしっかりと貯蓄を行い経済的な余裕がある人は「痩せ型」、投資や資産運用で余裕のある投資収益率を確保できる自信のある人は「肥満型」という選択肢がありますが、なかなか20代の内から成功させるのは難しいかもしれません。FIREでは完全に会社から離れず、セミリタイアから始めることもできるので、倹約と投資のバランスを見極めながら徐々にスタートしていくことをおすすめします。

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 若くしてFIREを実現する具体的方法

FIREを実現すると会社から解放されて、時間的な余裕も生まれるというメリットがあります。また、倹約と投資をうまくコントロールできれば、悠々自適な生活を送りながら、なおかつ老後や将来の不安から解放されることにも繋がるでしょう。

一方、FIREを実行するには戦略が必要で、30代や40代という早期リタイアを行うには、若い内からいかに支出を抑え(倹約)、いかに収入を増やす・安定させる(投資)のかを考えておかなければなりません。もちろんそこには、お金に関する知識や判断能力である金融リテラシーも欠かせないでしょう。

FIREを効果的に実現するには、「4%」という数字が重要視されます。簡単に言えば、4%という数字は投資の利回りとしても現実的で、生活費も投資資金の4%以内におさめることができれば無理のない生活が送れるとされているからです。この「4%ルール」はMr.マネーマスタッシュにより提唱され、年間の想定利回りが4%で、生活費に400万円が必要となる場合、年間支出額の25年分(1億円)の資産が必要だと考えられています。

たとえば、月々の収入が40万円、その内半分の20万円が生活費で残りの20万円を自由に使えるという場合。また、貯金が100万円あるとすれば、1ヶ月目は120万円、2ヶ月目は140万円と運用できる金額が増えていきます。この複利効果で年に4%の運用ができた場合、5年目の総資産は1,400万円を超え、10年目には2,900万円を突破します。
 
年間に4%の利回りを実現するには、高配当の株式投資、米国S&P500指数連動型ETFなどの選択肢がありますが、現在はネット社会なので方法は金融商品に限りません。アフィリエイトや商品の海外輸入、個人商取引のほか、駐車場やコインランドリーなどで不労所得を目指す方法まで様々です。もちろん、実際にリタイアしてからこうした勉強をするのは難しいので、自立できる環境が整うまでの準備が必要でしょう。現在の会社からの給与を上回るだけの収入の組み合わせができれば、今まで通りの生活レベルを維持しながら、雇われの身から解放することができます

 あなたにとって「幸せ」の定義とは

FIREという考え方が生まれた背景には、当然ですが、若者を中心に「自由に働きたい」、「自由に生きたい」という価値観を肯定的に捉える人が多くなったからでしょう。日本でも「FIRE」や「早期リタイア」という言葉が徐々に認知され始めてきていますが、それよりも日本では、「自由に働く=フリーで働く=フリーランス」という言葉の方を先に思い浮かべる人が多いです。

日本のフリーランス人口は2018年に1,000万人を突破し、今では全就業者数の約6分の1が自らの能力を頼りにフリーとして働くようになりました。このように、日本でも「会社の枠を出て自由な環境を手に入れたい」という人が増えると、FIREの考え方が世の中に浸透していくかもしれません。

しかし、アメリカでFIREムーブメントが起こり、日本にもその考え方が輸入されたからといって、必ずしもそれに染まる必要はないのです。FIREとは、自分にとっての幸せな生き方や働き方を考える活動のことであり、会社員として働くことに幸せを感じる人もいれば、反対に倹約や投資を行って人と違う生き方に誇りを感じる人もいるでしょう。

会社員という働き方は自分の生活時間を犠牲にする一方で、常に社会に帰属しているという安心感が得られるのは間違いありません。逆にFIREで早期リタイアした人は時間的な余裕が生まれる反面、どうしても社会的な帰属性は薄くなるのは避けられないでしょう。今までなら会社に行けば確実に人との接点を得られましたが、リタイア後には投資やお金を支払うという行為でしかコミュニティに属することができないことは注意しなければなりません。

 

このように会社に留まって働くことも、FIREで早期リタイアすることも長所と短所が存在します。まずは自分にとって一体なにが幸せなのか、明確に定義できるまで考えることが必要になってくるでしょう。

 

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ガネゾウ
ガネゾウ 

30代投資家・起業家 / 20代で起業⇒ 会社売却⇒ 現在はビジネスをしながら幅広い金融商品を運用中。ブログの感想、相談事、仕事のご連絡はTwitterまで。詳しいプロフィールはこちら

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