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なぜ偏差値や資格を重視する人ほど失敗しやすいのか

こんにちは、ガネゾウ(@gane_free)です。
 
両親からは良い大学に入ることを重要視され、学校では勉強三昧。就職に有利だからと在学中に取得できる資格のほとんどに合格し、テストでも常に首席を維持し、1日10時間以上の勉強をこなして東大に合格。
 
その後、特別な進路希望はないものの、将来のことを考えて大企業へと就職を決定。これまでの学生生活を振り返ってみると、ひたすらに勉学と資格取得のために時間を捧げてきた。
 
上記のような人生を送ってきた人は、果たして社会人として成功することができるのでしょうか。もしかしたら、これまでの壮絶な勉強時代の経験から、他人の評価基準にバイアスが発生し、それが成功への妨げとなってしまうかもしれません。あなたもこのような偏差値エリート主義に偏っていないか、この記事を読んでしっかりと確認してみましょう。

 なぜ偏差値エリートでも「使いものにならない」可能性があるのか

「偏差値」という言葉を生み出した桑田昭三氏がこの世を去って約2年半が経ちました。もともと桑田氏が偏差値という考えを思案し、実行したのは1960年代の話しですが、当時の日本における学校教育では教師による絶対評価が当たり前の時代でした。そこで、偏差値という相対的な評価基準を設け、生徒の能力を客観的に判断できる考え方を作ったのでした。
 
しかし、それから約半世紀が過ぎた現在では、社会の現実は必ずしも桑田氏の思ったようには進展していないと言えるでしょう。学校では偏差値があまりにも絶対的な基準として評価されるようになり、社会が高度化するに従って、偏差値を基準とした序列化もますますの進展を見せるようになりました。多くの子供たちが自分と学校の偏差値を見比べ、自分の実力に見合った進学先を選んでいるのが現状です。
 
もちろん偏差値の高い学校に入れたとしても、その環境で間違った偏差値意識が矯正されるわけではありません。むしろ、偏差値重視で進学先を選んだ子供たちほど偏差値エリートへと変貌し、その後社会人へと就職する際にも「自分の実力=偏差値」として会社を選んでしまいます。
 
本来であれば会社という場所には偏差値というものは存在していませんでしたが、就職活動のシステム化や合理化が進むことで、学歴や学業成績、資格といった採用基準が重視されるようになり、学生だった偏差値エリートがそのまま企業に移るという歪んだ社会構造が出来上がってしまいました。
 
偏差値とはもともと、学生の能力を客観的に表す1つの指標だったので、本来の考え方自体に問題があるわけではありません。人間の能力を数値で表せる偏差値と、人間同士の感覚でしか評価できないコミュニケーション能力や態度、向上心、倫理観などを、上手くバランスすることが評価制度には重要となります。しかし、あまりにも偏差値に偏った主義や思想は、ときには学ぶ環境、働く環境に悪影響を及ぼす可能性もあるのです。

 偏差値エリート主義が陥りがちな2つのワナ

このように、「能力評価が偏差値に偏る」、つまり「偏差値エリート主義」に陥ってしまうと、自分だけでなく周囲の環境にも悪い影響を与えてしまいます。特に最近では、学校生活から偏差値教育が当たり前になっているため、偏差値エリート主義を抱えたまま社会人になる人も増加傾向にあります。
 
 
・資格を取得すれば収入が上がると思い込んでいる
・ステータスでしか他人を評価できない
 
 
 
あなたが働いている職場の回りにも、上記のような偏差値エリート主義が陥りがちなワナにはまってしまった人はいないでしょうか。もしいたとしたら、「偏差値エリート主義=絶対悪」とは決めつけずに、建設的なコミュニケーションを取り合って、より良い職場環境に生まれ変わらせる必要があるでしょう。
 
偏差値エリート主義の人たちも、日本の評価制度の中で生きてきた、ある意味では犠牲者と言えます。ただ、その考え方には偏りがあることは間違いありませんので、以下のようなワナにはまっていないか、常に冷静な自己分析が必要です。

 資格を取得すれば収入が上がると思い込んでいる

人の能力を数値や客観的情報で判断するには、学歴や学業成績・評価のほかに資格という手段もあります。たとえば、学校に在学中のときでも資格取得に精を出す人は、クラスに最低1人はいるのではないでしょうか。彼らは、学校を卒業後、社会人となればその資格が有意義に活用できると信じて勉強を繰り返します。つまり、簡単にいえば、「より良い企業に就職できる」、「他の人よりも多い給料がもらえる」ことを期待しているわけです。
 
しかし、学校に在学中に取得した資格を活かせる環境といえば限られています。簿記1級、情報処理検定、漢検、英検、カラーコーディネーターなど。もちろん、資格を取得することで向上心が高まり、より学業に集中できるということもありますが、資格取得が目的化し、本来の目的である「社会人として有効に活用できること」を忘れてしまっては本末転倒です。
 
人は1日に10時間も勉強していると、急に頭が良くなったように感じて気持ちよくなります。同じく、クイズ番組を観て賢く、アクション映画を観て自分が強くなったように錯覚するのも人間です。そのため、私たちは注意していないと、自然に手段を目的化してしまって、もともと資格や勉強で何がしたかったのかを忘れがちになります。

 ステータスでしか他人を評価できない

東大や京大を卒業した人、学業評価がすべてAだった人、私たちはそうした人物を見て、「頭が良い」、「仕事ができる」と評価をすることが多いです。しかし同時に、偏差値や履歴書だけでは読み取れない部分にも目を向けなければなりません。東大を首席で卒業した人が必ずしも仕事で成果をあげるとは限らず、要領の良さや密なコミュニケーションなど、人間性を武器に戦う人の方が仕事でも活躍しやすいことも現実です。
 
たとえば、私の回りにも過去に不思議な人がいました。その人は営業成績でナンバーワンという成績をおさめながら、最終学歴は高卒、英語も話せるわけではありませんし、保有資格といえば普通運転免許くらいです。その方によると、「僕は営業先にいくと必ず喫茶店で2時間程度の雑談をするだけだ。
 
でも、なぜかお客さんはその場で商品を買いたいと言ってくれる」、何とも不思議なことですが、彼には特別な学歴や成績がなく、いつもニコニコと笑っていることから人の警戒心を解き、安心感を与えてしまう能力があるのかもしれません。
 
社会人の仕事は学生のテストのように1つの解答が決まっているわけではないでしょう。そのため、問題解決には論理能力や計算能力の他にも、他者とうまく解決手段を見つける力や、問題が起きても気持ちを持続させる力など、人間としてのトータルの力量が求められます。そのため、人の主観的な評価基準に目をそらしたままでは、思ったように仕事が前に進まないという事態も発生してしまう恐れがあるのです。

 偏差値エリート主義に陥った人の末路

上記のように偏差値やステータスに依存してしまった人は、仕事や家庭でも大きな痛手を被る可能性が高くなります。たとえば、高学歴というイメージの強い職業に「医師」がありますが、医師の国家資格は約90%の確率で合格できるため、とりあえず医学部に入っておけば問題ないと見る家庭も多いのが事実です。
 
厚労省の調査によると医師の平均的な年収は1,696万円(2017年度)、職に就けば十分に裕福な生活を送れるだけの収入を確保できます。そうした条件が重なれば、親は資金的に無理をしてでも子供の大学入学資金や卒業資金を捻出しようとするでしょう。
 
つまり、子供は望まなくても若い内から将来的な安定を確保することができます。しかし、こうして親から無理に医師になることを選択されてしまった、自分の判断ではない将来設計を行ってしまった人は社会に出てからも、自分の責任は親や他人が取ってくれるものだと信じてしまいがちです。
 
また、学校の成績が良かったという理由だけで、年収が多く安定しやすい医師という職業を選択する若者も増えています。こうした偏差値エリートに共通している部分は、「自分で自分の将来を描こうとしない」ということです。「私は絶対に医者になりたい」という意思を持つ人とは対照的に、仕事のモチベーションも上がらなければ、仕事に対する責任感もない。これでは生きていく意義も熱意も失い、精神的な破たんに追い込まれてしまう恐れもあるでしょう。

 資格取得や勉強は始めの一歩にしか過ぎない

偏差値エリート主義の人のなかには、資格取得や勉強だけで満足してしまって、そのまま前に進めないことも少なくありません。これは、資格取得や勉強という行為がゴールになってしまい、本来の目的を見失っているからです。たとえば、東大に入ることだけを夢見て必死の思いで勉強した人が、いざ本当に入学してしまったら将来の目標を失ってしまうことと似ています。本来であれば大学入学は通過点に過ぎないはずです。
 
また、資格を取ることで、確かに会社の人事考課や評価システムでポジティブな評価を得られるかもしれません。しかし、どんなに立派な資格を持っていても、仕事の成果に繋がらなければ、やがて評価は下がっていくことでしょう。
 
仮にTOEICで900点の資格を持っていたとしても、特に英語を必要としない会社では役に立ちません。それならば少しでもリスクを取って語学講師になる、海外で翻訳業務の外注をした方がよっぽど高い収入を得ることができます。成功をおさめるにはリスクテイクが必要不可欠で、今までの学校選びのように、「偏差値による実力に見合った進路選び」では期待したリターンは得られないでしょう。
ガネゾウ
ガネゾウ 

30代投資家・起業家 / 20代で起業⇒ 会社売却⇒ 現在はビジネスをしながら幅広い金融商品を運用中。ブログの感想、相談事、仕事のご連絡はTwitterまで。詳しいプロフィールはこちら

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